case study 導入事例

2023/10/27 補助金支援

事業再構築補助金の事業計画書作成において意識すべき要素について

今回は事業再構築補助金の事業計画書作成において、意識すべき要素を下記の通りお伝えさせていただきます。

① 既存事業との代替性が無いこと
新たな事業の展開により、既存事業の売上が減らないことが求められています。
例えば、アイスクリーム屋さんが新メニューとしてかき氷を始めるなど。
「アイスクリームとかき氷の両方を食べる」という人もいるかもしれませんが、少数派ですよね・・・
つまり、カギ氷によってアイスクリームの売り上げが下がることが予想されます。
この場合は、「既存製品等と新製品等の代替性が高い」と言えるでしょう。

② シナジー効果が上がること
シナジー効果とは複数の要素がお互いに作用し合うことで、機能や効果を高めることをいいます。相乗効果と表現されることもあります。新製品等を販売した際に、既存製品等の需要が単純に置き換わるのではなく、売上が販売前と比べて大きく減少しないことや、むしろシナジー効果により増大することということです。
「アイスクリームを頼もうとしたけど、やっぱりやめてカギ氷にしよう」と考える人が一定の割合でいると考えられます。シナジー効果がうまく働かないケースと言えます。

③ 事業再構築補助金を使ってやりたい事業イメージが明確化されていること
「せっかく補助金がもらえるなら、何をしようかな」と考えるのは、本来の補助金のあり方ではありません。「仮に補助金がなくてもやりたい事業だけれど、ちょうど要件を満たせそうな補助金があるのなら活用したい」というのが、本来の補助金の使い方です。
当然、補助金の審査員は事業者の心の中まで覗くことはできません。しかし、補助金がなければやらないという程度の事業なのか、補助金がなくてもぜひやりたい事業なのかというのは、事業計画の練り込みなど、申請書類に込めた熱意がこもった内容などから伝わるのではないでしょうか。
そのため、補助金の申請書類作成に着手する前に、事業内容をよく練り込み、事業を明確にイメージしておくことをおすすめします。
計画通りに売り上げが上がらないかもしれなけれど、事業として成り立つ可能性があることが重要です。

下記の2つのパータンで考えてみてください。

「自分はパン好きで全国のパン屋を周り、1万個以上食べ歩いている。
だから、パンについては自信があるので、パン屋を始めるために、補助金を活用したい。」

「自分はパンが好きで本を見ながら独学で作りはじめ、いまでは家族や友達に食べてもらっている。友達からは好評で、是非お店を開いて欲しいと言われている。だから、パン屋を始めるために補助金を活用したい。」

後者の方が現実味がありませんか。
(もちろんこれだけでは計画書の要件を満たせませんが・・・)

以上、事業再構築補助金の事業計画書作成において、意識すべき要素についてお伝えさせていただきました。
申請期限が近くなってから申請準備に取り掛かっていては、事業計画の検討や申請書類のつくり込みが甘くなり、採択が得られない可能性が高くなってしまうでしょう。
そのため、事業再構築補助金の申請には、期限までに十分余裕を持って取り組むことをお勧めします。