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2023/07/10 その他

~少子高齢化の時代に~ 介護事業の今後の展望

新型コロナウイルスの世界的な流行や世界情勢の不安定化などの環境変化が立て続けに起こり、まさに現代は今後の予想がしにくいVUCA(ブーカ)と呼ばれる状況に陥っています。そのような状況下においても経営を存続していくためには、環境変化に対応できる戦略を立てることが企業には必要です。
ここでは企業支援の専門家が、業界別に現状と今後の展望を解説します。

 

介護従事者の不足

少子高齢化の時代に入り、介護事業業界においては、介護従事者の不足が社会問題となっています。人材不足を補う為に外国人介護職員雇用は増加傾向にあります。

介護従事者の不足を補う為にICT活用による効率化が必要となってきますが、小規模な介護事業者は自身でICT化を進める為のリソースが割けず、高額なパッケージソフト導入も難しいこともあり、ICT化が進んでいない状況にあります。

 

 

ICT の活用が課題

このような問題を解決する為に、ある介護事業者が個別開発した介護事業管理システムを自社のみで利用するのではなく、同業他社である小規模事業者が安価に利用できるようなサービスとして提供する動きがあります。個々の事業者が必要な機能のみを選択して利用できる為、運用コストも抑えられ、今後のICT化促進に繋がっていくと期待されています。

 

 

ICT活用に加えて、効率的な介護事業施設の運営に向けた運営ノウハウ、人材育成も求められます。最近では異業種から介護事業に参入する事業者も多く、介護事業従事者の人材育成が適切に行われず、業務の進め方が属人化されていることも大きな問題となってきています。

 

 

業務の属人化を防ぐには

業務の属人化は提供されるサービス品質のバラツキを生みだし、事故やトラブルの要因となります。属人化の改善策としてサービスを提供する個々の介護事業従事者の頭の中にあるノウハウをドキュメントにとりまとめ、「見える化」していく方法が考えられます。

具体的な事例として、介護事業施設運営会社の代表者から「自分自身には介護事業の運営経験が豊富だが、それを他のメンバーにうまく伝えることができない」というご相談を頂いたことがあります。

そこで、代表を含む主要メンバーから業務の流れに沿ってどのように業務を進めているのか、どのような点に注意しているのか、効率化に向けてどのような工夫をしているのか、など詳細なヒアリングを実施いたしました。
ヒアリングの際の質問に答えて頂くことにより、ヒアリングを受けるメンバー自身でさえ気付いていなかった課題や工夫を改めて認識する場面も多く見られました。
さらには、実際に業務で使用している帳票などを確認することにより、帳票の欄外に書き添えられている注意書きなども業務を推進する上で非常に重要な情報であることが分かってきました。
個々人に分散していたノウハウを取りまとめ、具体的な事例を交えながら施設運営マニュアルに落とし込めたことで、施設スタッフへ情報共有をスムーズに進めることができるようになりました。

本事例は、施設利用者へのサービス提供、並びに利用者の家族、ケアマネジャへの応対などの向上に繋がるだけではなく、新人スタッフへの教育研修期間の短期化、並びに施設運営の効率化が期待される事例です。

介護事業従事者不足を補う上で、業務の効率化は避けて通ることができません。上記事例はサービスレベルの向上による利用者満足度の向上にもつながる為、属人化した業務が行われていないか、今一度、注意を払ってみましょう。

最終的に入手した情報を落とし込んで作成させて頂いたマニュアルを元に、今後はメンバーの持つ知識の底上げと標準化を進めていき、安定した高品質なサービスの提供を目指されるとの事です。

当社では、ICTの推進、ノウハウの「見える化」をご支援するサービスを揃えておりますので、先ずはご相談頂ければ幸いです