アンケート調査を実施する際の設問設計のポイントについて
ジャストコンサルティング(JC)の上田です。
今回は、アンケート調査を実施する際の設問設計のポイントについてお話したいと思います。
アンケート調査を実施する際には、実施目的に合致した成果物をイメージして設問設計を進める事が重要です。
この点を疎かにすると、折角、収集したデータも単なる数字や情報の羅列となり、十分な分析に至らないことがあります。
例えば、職場環境の改善を目的として、「従業員のやりがいを引出せる環境が整備されているか」の実態調査を行い、改善策を検討するような従業員アンケートであれば、次のような3つの要素を意識して設問設計を進めて行くと良いでしょう。
1つ目は「職場内の人間関係が良好であるかどうか」、2つ目は「自分の仕事は会社の役に立っていると実感できているかどうか」、そして3つ目は「現状業務の負担が適度であるかどうか」です。
職場内の人間関係が良好な場合、公平感を感じると共に会社への信頼感が増し、やりがいにはプラスの影響を与えます。また、自分の仕事が会社業績に貢献できていると感じることもやりがいに繋がっていきます。
一方で、業務の負担を大きく感じている場合には、ネガティブな感情に繋がり、やりがいにもマイナスの影響を与える事となります。
これらの要素を踏まえてより詳細な設問設計を進めて行きます。
先ずは、捉えたい情報を的確に収集する為に設問設計時点で盛り込むべき要素を吟味する必要があります。
また、個々の設問についても注意が必要です。職場環境の実態を把握する場合、「職場の良い点と悪い点を記述してください」という設問を見かける事があります。
このような設問ですと、調査の結果、悪い点については不平・不満コメントが多数並び、「では、どうすれば良いのか?」という打ち手に繋がらなくなる可能性があります。
本来の目的が従業員・スタッフが心地よく働くことができる職場環境を整備していく事であれば、「職場の良い点と、こうすればさらに良くなるという点を記述してください」とする方が、より建設的な意見を収集することができるでしょう。
今回ご紹介させて頂いた内容はほんの一例ですが、参考にして頂ければ幸いです。
弊社では職場アンケート調査などのご支援も実施しておりますので、調査設問設計から集計・分析まで、お気軽にご相談ください。