column コラム

2021/10/21 代表コラム経営

楽しむこと

新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの企業が厳しい経営状況となっています。

そのような環境でも企業活動は継続し、成長を続けなければなりません。

そこで全6回で、「成長する企業と衰退する企業の経営」についてお伝えしていきます。両社の経営の特徴6点「1.経営数値の管理 2.ミッション追求 3.アクションプランの実行力 4.人財育成のスピード 5.クリエイティブ発想 6.楽しむこと」について、具体的な事象も交えながら赤裸々にお伝えします。

今回は、「6.楽しむこと」についてお伝えします。

 

6.楽しむこと

企業における日々の活動は、シンプルで単純な業務が多いです。またサービス業以外の業種では、その活動の効果が直接的に感じられる場面も少ないです。その中で業務を改善していくためには「仕事を楽しむこと」が重要です。

仕事を楽しむためのポイントには、(1)得意なことをする、(2)主体的に取り組む、(3)細かく目標設定する、(4)完璧を求めない、の4点です。

 

(1)得意なことをする

「仕事」を「自分自身の得意なこと」にすることです。得意なことは没頭できるもので、それが成果につながることが多いです。得意なことが仕事になっていない人は、①やり方を変える(=得意な方法を見つける)、②得意になるまで努力する、③得意なことに集中することです。

自分は得意な仕事だけをして、苦手な仕事は人に任すこともできますが、経営者にとってはその苦手なことが致命的な弱点になることが多いです。

 

(2)主体的に取り組む

自ら行動して仕事に対応し、その仕事の目的を達成するということです。仕事は上司やクライアントから指図されることが多いですが、指図された仕事は「こなす」意識が強くなり、モチベーションは上がりません。モチベーションが低い状況では、仕事を楽しむことができません。どのような仕事にも本来の目的があり、その目的を理解し主体的に取り組みことで、仕事が楽しくなります。

主体的に取り組む具体的な行動としては、従来とは違うやり方を提案する、率先して改善活動をする、面倒なことを引き受けるなど、目的意識を高く持ち積極的に行動することです。

 

(3)細かく目標設定する

一連の仕事の中で細かく目標を設定して、達成を評価し、その達成感を共有することです。例えば、1年間を通して達成すべき目標を1カ月単位に分割して、それを達成できた時には打ち上げをするなどです。

細かく目標設定することで、達成感を共有する機会を増やし、モチベーションを上げ続けることがポイントです。

 

(4)完璧を求めない

仕事の成果に「妥協する」ことではありません。仕事には目的があって、それを達成するプロセスおいて多少の失敗は許容するということです。完璧を求めると、自らに多くの課題を課すことになり、ストレスが生じ、仕事が楽しくなくなります。

プロセスは完璧ではなくても、目的を達成し、失敗は次に生かすことが重要です。

 

成長する企業では、仕事を楽しむ仕掛けが多くあります。また経営者がその環境整備に多くの時間と費用を費やしています。まずは経営者層が「仕事を楽しむ」ことが出来ているかを確認し、その環境をチェックしてください。つらい、しんどい仕事も多くあります、しかし、「仕事を楽しむ」環境を整備することで、そのつらさ、しんどさは和らぎ、良好な人間関係を維持し、モチベーションを高く保つことができます。

 

これまで「成長する企業と衰退する企業の経営」の特徴について6点「1.経営数値の管理 2.ミッション追求 3.アクションプランの実行力 4.人財育成のスピード 5.クリエイティブ発想 6.楽しむこと」をお伝えしてきました。経営者の皆様は、ぜひ自社の状況を再度チェックし、持続的な成長ができる経営体制をつくりあげてください。