事業再構築補助金について
今回は中小企業経営者の注目度の高い事業再構築補助金についての概要と対象となる企業および申請時の必須要件についてお伝えしていきます。
【事業再構築補助金について】
事業再構築補助金制度は、ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化への対応、日本経済の構造転換を促すことを目的に2021年創設されました。令和5年度も引き続き継続され、8月10日には第11回の公募がスタートしています。前年に引き続きかなりの金額が計上されており、事業再構築補助金は中小企業にとってかなりおすすめできる補助金になるかと思います。
~事業再構築補助金の概要(図表)~
✓ 事業再構築補助金の対象となる企業
補助対象となる中小企業、中堅企業の範囲は以下の通りです。
≪中小企業の範囲≫
・中小企業基本法で定められている中小企業者の定義に基づきますが、業種によって中小企業者の定義が異なります。
≪中堅企業の範囲≫
・中堅企業とは、中小企業の範囲に入らない企業のうち、資本金10億円未満の企業を指します。
✓ 事業再構築補助金の必須要件
事業再構築補助金の必須要件として、以下の2つを満たす必要があります。
1.事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けること
事業者自身で事業再構築指針に沿った事業計画を作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受けることが要件の1つとされています。一方、補助金額が3000万円を超える事業計画の場合、認定支援機関と金融機関と事業者の3社で事業計画を作成する必要があります。(金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は金融機関のみで可。)
2・付加価値額を向上させること
補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%(※)以上増加、または従業員一人当たり付加価値額の年率3.0~5.0%(※)以上増加させる必要があります。
付加価値額は、営業利益、人件費、減価償却費を足したものを指します。
※年率平均は以下の図表の通り、申請枠によって異なります。
【申請枠ごとの付加価値額要件】
出所:11回事業再構築補助金「公募要領」より
付加価値額要件はいずれの枠であっても求められる要件となります。このため、どの枠で申請するのかを検討する場合であっても、付加価値額の増加が見込める事業計画を策定する必要があります。当初より達成見込みがないまたは可能性が低い計画では申請が通らない可能性があるため、留意する必要があります。
以上、中小企業経営者の注目度の高い事業再構築補助金の概要と対象となる企業および申請時の必須要件についてお伝えさせていただきました。
事業再構築補助金に興味があるが自身の会社が対象となるのかよくわからないという場合は、弊社をはじめ認定支援機関へご相談されることをおすすめいたします。