『成功体験』を経験した結果
今回も経営改善の具体的な事例をご紹介し、改善のポイントをご説明していきます。
アフターコロナの改善戦略として、参考にしていただければと考えます。
■業種業態 製造業
■売上高 3億円
■収益状況 営業赤字
■従業員数 20名
■借入金総額 1.5億円(元金全額ストップ)
■改善内容
・業績の悪化により借入金の返済が困難となり元金返済をとめる
・弊社が経営改善計画策定し約2年間の元金全額返済猶予とその後3年間のキャッシュフロー内での返済計画の承認受ける
・遊休不動産(オーナー社長名義)を売却し借入金の圧縮を図った
・オーナー社長がその権限を番頭に委譲し、新たな経営体制のもと事業運営を行った
・現場からの意見を十分に吸い上げながら経営改善に取り組んだ
.技術力に基づいた「対応力」を前面に打ち出したプロモーションを実施した
■本事例のポイント
・全金融機関から長期的な金融支援の承認を受けることができ、経営者は事業運営に集中することができた
・経営の抜本的な改革のためオーナー社長が大幅な権限移譲を実施することを決断した
・ボトムアップ型経営に移行することで現場の活性化が図られた
・明確なプロモーション戦略をもとに様々な具体的な施策を実行した
■コメント
組織改革により経営改善した事例です。
権限移譲したことにより、番頭が様々な意思決定を行うことになりました。
その意思決定でもたらされた成果を「成功体験」として経験することで、経営者として大きく成長されました。また現場を巻き込んだプロモーション活動を実施し、現場が新規案件に積極的に取り組む風土に変革できました。
権限移譲のポイントは、
①信じること、②権限移譲に関する目標を評価項目として設定すること、③新しいチャレンジを許容すること、の3つです。
少しの権限移譲でも組織活性化に有効です。皆様の会社でもぜひ取り組んでください。