経営者の覚悟
今回も経営改善の具体的な事例をご紹介し、改善のポイントをご説明していきます。
アフターコロナの改善戦略として、参考にしていただければと考えます。
■業種業態 加工業
■売上高 2億円
■収益状況 経常赤字
■従業員数 25名
■借入金総額 1.6億円(リスケ相談中)
■改善内容
- メインバンク主導でリスケ対応を検討していたが、取引金融機関中1行が非協力的な対応で膠着状態であった
- 弊社が認定支援機関として計画策定し、金融調整に入る
- 非協力金融機関を外す(繰り上げ返済する)ことで、残り4行で支援体制を構築する
- 金融支援の内容は当初1.5年間の元金返済猶予とその後3年の元金返済一部猶予で合意を得た
- 得意先別収益管理の仕組みを構築し、不採算取引を明確にして単価交渉を実施した
- すべての固定費の見直しを実施し、売上高対固定費率で約5%削減できた
■本事例のポイント
- 非協力的な金融機関があったが、メインバンクとの良好な関係性が構築されていたので、メインバンクの協力を得て金融支援体制を構築できた
- 現場改善、経費削減において、社長に強力なリーダーシップを発揮して頂けた
- 安価なITツールを利用した収益管理の仕組みを構築できた
■コメント
入り口の金融調整が難しい事例でしたが、メインバンクと連携を密にしながら調整を進めました。
弊社の関与当初から、社長自身が不退転の決意をされていたので、経営改善を強力に進めることができました。
またITツールを利用した管理システムを構築できたので、その仕組みの継続性は高いと考えています。
経営改善の最も重要な成功要因は、「経営者の覚悟」です。