column コラム

2024/11/28 代表コラム

「前田 節のJust method」~今後の戦略を導き出す~

「経営改善計画」策定について(8回目)

これまで「自社の分析」と「自社以外の分析」についてお伝えしてきました。
ここから、それらの分析から今後の戦略を導き出すフェーズに入ります。

戦略を検討するプロセスは、以下の通りです。
① 窮境状況の整理
② 窮境要因の特定(整理)
③ 経営戦略の検討
④ 戦略の選定
⑤ 窮境要因除去の可能性検討

今回は①~②についてお伝えします。

① 窮境状況の整理
「窮境」とは「企業が苦しい状況」を示すことであり、具体的には「債務超過」「赤字」などの状況を示します。まずは「債務超過10百万円」「経常赤字5百万円」と窮境の状況を数字で把握し、それが一時的な状況の結果か、今後もそれが悪化する傾向なのかを把握します。ここで、グループ会社など複数の会社が対象となる場合は、会社間での資金取引なども整理することが必要となります。

② 窮境要因の特定(整理)
窮境に至った要因を特定、整理することで、経営改善の中で最も重要なフェーズとなります。
整理するフレームワークとしてバランススコアカードの「戦略マップ」を使用します。
具体的には、以下のように整理します。各視点での事項が因果関係で示されることで、改善の具体的な優先順位が明確になります。