column コラム

2020/10/12 経営

コンサルタントからみた「コロナ禍における経営」について

ジャストコンサルティング(JC)神出です。

 

中国武漢で新型コロナウイルスが確認されたのは昨年12月です。たった10ヶ月の間で経済活動や生活様式等々で、私達を取巻く環境は激変しました。多くの中小事業者の業況にも大きな影響を与えています。

 

最近は、在宅勤務の方も減少傾向にあり、職場で顔を合わせる機会も増えてきました。しかし、冬場を迎えるに当たり、再度の感染拡大も懸念され、不安を抱える従業員も多いと思います。当の経営者もかつてない経験で、どのような方針で進めれば良いか悩んでいる方も多いと思います。緩やかに環境は改善されるものの、急激な回復は見込みづらく、1~2年後を目途に業績を安定させる施策を打ち続ける必要があります。

 

今後も続く、コロナ禍を乗り切って行く上で、最も重要なことは従業員とのコミュニケーションだと思います。

従業員とのコミュニケーションといっても、まずは経営者からの情報発信になります。その中で大切にして頂きたいのは、正確な情報を伝えるということです。特に売上等が急減することにより、財務状況や資金繰りに影響が出ていることは、従業員も理解しています。正確な情報を知ることは、必要以上の不安を払拭し、目指すべき方針を共有する第一歩になります。同時に、アフターコロナの経営方針も指し示すことで、業績安定後の更なる発展に繋がると思います。

 

経営者もこれを良い機会と捉えて頂き、事業基盤を揺るがす自然災害に立ち向かう為、原点に立ち返り、経営理念と向き合うことも必要かもしれません。再度、経営理念を従業員と共有し、アフターコロナを見据えた事業計画を再構築しては如何でしょうか。金融機関ともしっかりと話し合い、資金繰り等を安定させ、危機的環境を新しい価値創造の場として行く事が大切だと考えます。

 

また、危機的環境を乗り切るに当たり、組織を見直したり、一新したりするには良いチャンスです。新しい価値を創造するには、既定路線の思考回路が邪魔をする事がよくあります。過去の失敗体験などが足かせになるケースです。新しい価値を作り上げるには新しい体制が必要です。次代の承継者がその中心を担い、取り仕切って行くことで、アフターコロナの事業承継もスムーズになると思います。一度、ご検討されては如何でしょうか。