「前田 節のJust method」~今後の戦略を導き出す~
「経営改善計画」策定について(9回目)
前回からお伝えしています戦略を検討するプロセスは、以下の通りです。
① 窮境状況の整理
② 窮境要因の特定(整理)
③ 経営戦略の検討
④ 戦略の選定
⑤ 窮境要因除去の可能性検討
今回は③についてお伝えします。
③ 経営戦略の検討は、現状分析をSWOT分析に置き換え、クロスSWOT分析を実施し、いくつかの戦略を検討します。
<SWOT分析とは>
自社の外部環境と内部環境をStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの要素で分析することです。自社分析のプロセスで導き出された事象をこのフレームワークに落とし込みます。
<クロスSWOT分析とは>
SWOT分析で利用した4つの要素をそれぞれ掛け合わせることで、選択すべき戦略を明確にしていきます。それぞれの組み合わせで導き出される戦略のイメージは以下の通りです。
「強み」×「機会」=「SO戦略」 ⇒ 事業拡大戦略
「弱み」×「機会」=「WO戦略」 ⇒ 改善戦略
「強み」×「脅威」=「ST戦略」 ⇒ 差別化戦略
「弱み」×「脅威」=「WT戦略」 ⇒ 撤退戦略
中小企業がとるべき戦略では、脅威(T)に抵抗することは難しいので「事業拡大戦略」「改善戦略」が中心となります。