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2024/04/25 代表コラム

「前田 節のJust method」 ~経営改善計画とは~

「経営改善計画」策定について

現在、金融環境は「コロナ禍における資金繰り支援フェーズ」から「経営改善・事業再生支援フェーズ」へ急速にシフトしています。そのような環境で経営改善を進めていくために、国が推奨しているのが「経営改善計画」の策定です。
本コラムでは「経営改善計画」策定の具体的な手法、考え方などをお伝えしていきます。

1. 経営改善計画とは
経営改善計画とは、①現在の経営状況を分析し、②今後のあるべき姿を設定し、③あるべき姿を目指すうえでの経営課題を明確にして、その課題を改善するための④行動計画と⑤数値目標を具体的に示したものです。
現在の金融環境では、金融機関等から経営改善計画の提出が求められことが多くなってきています。多くの工数、費用を要する経営改善計画書の作成ですが、実は様々なメリットがあります。
・自社のビジネスモデル、収益モデルの理解が深まる(外部に説明できる)
・金融支援(融資、条件変更など)に関する金融機関との交渉がスムーズになる
・計画策定により特別な「融資制度」が利用できる
・外部専門家を利用することで経営改善に関するアドバイスを受けることができる
経営改善計画の内容は、以下の内容になります。

① 経営状況の分析
企業概要 ビジネスモデルの概況 企業集団の状況 組織図 PL分析 BS分析
借入金一覧表 金融機関保全状況 所有不動産一覧 実態バランスシート
財務分析 SWOT分析 外部環境分析(競合分析)
② 今後の戦略
窮境要因の整理 窮境要因と経営改善の基本方針 経営改善の基本方針フロー
営業戦略 製造・生産管理 組織運営 アクションプラン
③ 数値計画
金融支援計画 借入金返済額推移・残高推移 売上計画 人件費計画
PL計画 BS計画 CF計画 資金繰り表 債務償還年数推移 実質債務超過推移

次回から、経営改善計画書の内容についてその作成方法、ポイントにいてお伝えしていきます。