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2021/09/29 代表コラム経営

クリエイティブ発想

新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの企業が厳しい経営状況となっています。

そのような環境でも企業活動は継続し、成長を続けなければなりません。

そこで全6回で、「成長する企業と衰退する企業の経営」についてお伝えしていきます。両社の経営の特徴6点「1.経営数値の管理 2.ミッション追求 3.アクションプランの実行力 4.人財育成のスピード 5.クリエイティブ発想 6.楽しむこと」について、具体的な事象も交えながら赤裸々にお伝えします。

今回は、「5.クリエイティブ発想」についてお伝えします。

 

5.クリエイティブ発想

企業が継続的に利益を上げていくためには、常に自社のビジネスモデルを進化させていく必要があります。それは、自社が対応している市場は常に変化しており、その変化は、求める価値が高まっていることが多いです。

成長する企業は「クリエイティブ発想」を実践し、常にビジネスモデルを進化させ、環境変化に対応しています。ここで言うクリエイティブ発想とは「他社が思いつかない・他社とは異なる」発想のことで、自社商品・サービスの付加価値向上につながるものを言います。

企業がクリエイティブ発想を実践するポイントは、(1)マーケティング発想、(2)真似をする、(3)足し算・引き算・逆張り、(4)社外連携の4点です。

 

(1)マーケティング発想

マーケティング活動の中でも、「市場の情報(主にはニーズの変化)を収集する」ことが重要です。常に最新の情報を収集し、その情報を採り入れて商品・サービスを開発することで、他社との差別化が図られます。情報収集から研究開発・製品化を素早く進めることも重要です。情報収集の方法は、顧客ヒアリング、アンケート、商品モニター、外部調査機関の利用などが挙げられます。

 

(2)真似をする

アイディアを採用するスタート時点では、そのアイディアを真似することも必要です。当然、同じ業界・同じエリアではなく、異業種・違うエリア(他府県、他国)で採用されているアイディアを採り入れることが重要です。そのアイディアを様々な手法で拡散・収束していくことで、クリエイティブ発想が生まれます。アイディア拡散・収束する手法は、KJ法、オズボーンのチェックリスト、マインドマップなどが挙げられます。

 

(3)足し算・引き算・逆張り

主にサービス業で新たなサービスを開発する際に有効な考え方です。まず足し算ですが、意外なアイディアの足し算で新たな価値を生み出すことです。例としては、温泉付きビジネスホテルなどが挙げられます。次に引き算ですが、引き算により、シンプルで本質的な価値に絞り込むことです。例としては、安価な理容業が挙げられます。次に逆張り(逆転発想)ですが、置き換えて発想することで、革新的な価値を生み出すことです。例としては、メンズエステが挙げられます。

 

(4)社外連携

自社内だけではなく他社と連携し、アイディア発想を展開することです。社外連携では、アイディア出しはうまく進むことが多いですが、それを具体的に商品・サービス化する段階で展開が難しくなります。スピード感をもって社外連携を進めていくポイントは、①開発プロセスを明確にする(事前に共有)、②仮説検証ですすめる、③戦略を明確にする、④アライアンスを明確にするなどです。

 

衰退する企業では、目の前の業務遂行が最優先され、中長期的に重要なクリエイティブ発想ができていないことが多いです。現状に甘んじることなく、常に外部情報を収集し、クリエイティブ発想を実践することで、新たな価値が創造され、継続的な成長が可能となります。