戦国武将から経営の視点を考える

2023.05.11

ジャストコンサルティング(JC)の塚田です。

毎週、NHK大河ドラマ「どうする家康」を面白おかしく見ています。

史実かどうかはともかく、主人公が意思決定を促される場面において、

情報の大切さを痛感したりもします。

今回は戦国武将から経営の視点を考えてみます。

 

「勝者はまず勝ちて、しかる後の戦いを求め、敗者はまず戦いて、しかる後に勝ちを求む」

第17話の武田信玄のセリフです。こんなセリフがさらりと言えたらカッコいいですね。

 

企業経営において、利益を残すための方法は基本的に2つです。

「売上を増やす」か「費用を減らす」です。

結果として「利益が増える」のです。

 

”まず勝ちて、しかる後の戦いを求め”とは、

・競合に打ち勝ち、売上を増やすための方策を打ちつつ

・内部体制を強靭化し、効率的な組織運営体制により費用を減らしている

 

つまり、戦いの結果はその前段階で決まっている

・決算期には十分な利益を得られている

といったところでしょうか。

 

しかし、戦国最強を誇った武田家も、「天下布武」というビジョンを掲げた

織田信長によってやがて滅されてしまいます。

 

不安定で不透明な不確実な戦国時代に、

目指すべき「ビジョン」を掲げ、家臣のベクトルを合わせることで

勢力を拡大していきました。

 

不安定で不透明で不確実な経営環境は、経営者だけでなく従業員も不安になります。

方向性を示し、制約条件をつけることで、とるべき行動が明確になります。

 

因みに、「天下布武」の意味は諸説ありますが、

ここでは「武」の七徳によって天下泰平の世を創ること、としておきましょう。

 

ところが、織田信長は部下のクーデターで滅んでしまいます。

その後はてんやわんやで徳川家康が天下統一を果たします。

 

徳川家康の部下との関係性についてのコメントが秀逸です。

 

<大将の戒め>

大将というものは

敬われているようで その実家来に

絶えず落ち度を探られているものだ

恐れられているようで侮られ

親しまれているようで疎んじられ

大将というものは

絶えず勉強せねばならぬし

礼儀もわきまえねばならぬ

よい家来を持とうと思うなら

わが食を減らしても

家来にひもじい思いをさせてはならぬ

自分一人では何もできぬ

これが三十年間つくづく

思い知らされた家康が経験ぞ

家来というものは

禄でつないではならず 機嫌をとってはならず

遠ざけてはならず 近づけてはならず

怒らせてはならず 油断させてはならぬものだ

「では どうすればよいので」

家来はな 惚れさせねばならぬものよ

 

歴史って面白いです。

では。

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